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医療費の範囲や確定申告の方法|年末調整で医療費控除は受けられる?

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医療費

1年間にかかった医療費が10万円を超えると、所得税の医療費控除を受けることができるって聞いたけど、どうやったら年末調整で控除してもらえるの?

という声を聞くことがあります。

そこで今回は、年末調整で医療費控除は受けられるのかについてと、医療費控除について説明しましょう。

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年末調整で医療費控除は受けられる?|控除可能なもの

年末調整で受けられる控除は限定されている

残念ながら、年末調整では、すべての控除を受けることができません。
控除を受けられるものは、あまり会社の事務負担がかからないものです。
また、税務的は判断が必要なものについては、会社の事務員がやるのは無理ですよね。

そこで、年末調整では、控除が受けられるものを限定しています。

年末調整で控除を受けれるもの

1 生命保険料控除
2 地震保険料控除
3 社会保険料控除
4 小規模企業共済等掛金控除
5 障害者控除
6 寡婦(寡夫)控除
7 配偶者控除
8 配偶者特別控除
9 扶養控除
10 勤労学生控除
11 基礎控除
12 住宅借入金等特別控除(2年目以降)
年末調整で控除が受けられるのは、金額さえわかれば計算できるものや、証明書を徴収さえすれば、判断・計算が簡単なものになっています。

残念ながら、医療費控除は、年末調整でできる控除の中には見当たりませんね。
したがって、年末調整では医療費控除を受けることはできず、確定申告で医療控除の適用を受けることになります。


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年末調整で医療費控除は受けられる?|控除できないもの

年末調整で控除が受けられない理由

所得税の各種控除のうち、会社の事務負担が大きい控除や、判断が難しい控除については、年末調整で受けることができません。
細かな計算や、数が多い資料の収集を会社がやっていたのでは、手間がかかったりして年末調整の計算が遅れてしまいます。
医療費控除の対象になるかどうか判断が困難なものを会社の事務員さんにまかせるのは問題ですよね。



医療費控除以外に年末調整で控除を受けられないもの

医療費控除のほかに、年末調整で受けられない控除としては、次のものがあります。
1 雑損控除
2 寄附金控除
3 外国税額控除
4 住宅借入金等特別控除(初年度)
これらも、資料の収集が大変だったり、税務的な判断が求められるものになっています。

特に、いわゆる「住宅ローン控除」は、税金が数十万円も変わってきますから、そのような重要な判断を会社にまかせる訳にはいきません。
これらの年末調整では受けられない控除は、確定申告を行なうことになります。
税務的な判断は、税務署が直接行なうのです。


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医療費控除は確定申告で

それでは、医療費控除について簡単に説明しましょう。

誰の医療費までが医療費控除の対象となる?

医療費控除の対象には、誰についてかかった医療費まで対象になるかというと、本人や親族にかかった医療費です。

控除対象配偶者や控除対象扶養親族(いわゆる扶養)になっていなくても、生計が一(生活費が一緒)であれば、その人にかかった医療費も医療費控除の対象になります。

医療費控除の対象となる医療費の範囲

医療費控除の対象になる医療費には、主に次のものがあります。
1 診療費や治療費
2 治療又は療養に必要な医薬品の購入費
3 通院費や入院中の食事の費用
4 松葉杖の購入費用
5 病気が見つかって治療を受けるきっかけとなった健康診断費用
6 出産費用や助産師による分娩代
7 家政婦に支払った付添料(家族以外)
8 かぜ薬などの市販薬

医療費控除の対象とならない医療費

逆に、次のようなものは、医療費控除を受けることができません。
1 インフルエンザなどの予防接種代
2 健康診断費用、人間ドッグ費用
3 医師・看護師に対する謝礼金
4 美容整形費用
5 診断書代
6 サプリメント、栄養ドリンク
7 差額ベッド代
8 有料老人ホーム費用
9 補聴器の購入費用
10 車イスの購入費用
11 メガネ、コンタクトレンズの購入費用

医療費控除を行う確定申告の期限

通常の所得税確定申告の期限は、原則として翌年2月16日から3月15日までとなっています。

ただし、医療費控除などによる還付を受けるための申告であれば、翌年1月4日から受付が始まります。

また、翌年3月15日を過ぎても、5年以内であれば確定申告が可能です。
逆にいえば、医療費控除のために確定申告は、最大5年前まで遡れます。

医療費控除で用意するもの

医療費控除を受ける確定申告を提出する際には、医療費明細を作成して提出が必要です。

 → 医療費控除の明細書様式「PDF版」(国税庁)
 → 医療費控除の明細書様式「Excel版」(国税庁)

医療費の領収書の提出は不要になっています。(5年間の保存は必要)

給与所得者であれば、会社からもらう給与所得の源泉徴収票も必要です。




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医療費の範囲や確定申告の方法|まとめ

上記で説明したように、医療費控除は、残念ながら年末調整で受けることはできません。
医療費控除を受けるためには、確定申告が必要になります。

日頃から、医療費の領収書をしっかり保存し、原則として10万円を超えれば医療費控除を受けることができます。

医療費控除だけの申告であれば、確定申告期間の混雑するときに申告しなくても、3月16日以降の税務署が空いたときに申告するのをおすすめします。

過去5年まで遡れますから。

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【投稿者:税理士 米津晋次







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