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医療費控除2025年入院費|食事代・おむつ代・差額ベッド代は対象?保険金は?

医療費控除2025年入院費|食事代・おむつ代・差額ベッド代は対象?保険金は?
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 病気やケガで入院することになった場合の入院費は、短期間でも高額になり、経済的負担が重いです。

 医療費控除の対象として入院費用を認めてもらえれば、少しは経済的負担を少なくすることができます。

 しかし、入院費用といってもすべてが医療費控除の対象として認められる訳ではなく、わかりにくくなっています。

 そこで今回は、入院費用に関して医療費控除の扱いを説明いたします。
  

医療費控除|入院時の食事代・おむつ代は対象になる?

医療費控除の概要

 自分又は自分と生計を一にする家族の医療費を原則年間10万円(※)を超えて支払った場合には、所得税・住民税の計算上、その超えた金額を課税対象の所得から引いてもらえる制度を「医療費控除」といいます。
(※)その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等5%の金額

 医療費控除の適用を受けるためには、「医療費控除の明細書」を添付した所得税確定申告書を所轄税務署に提出する必要があります。

 →「医療費控除の明細書」様式(国税庁。PDFファイル)

 なお、平成29年分からは、申告書の提出の際に、医療費の領収書などを確定申告書に添付する必要はなくなりましたが、領収書は自宅で5年間保存しなくてはなりませんの注意しましょう。
医療費控除

入院費用のうち医療費控除の対象になるもの・ならないもの

 病気やケガの治療で入院していれば、その入院費用はすべて医療費控除の対象になると考えがちです。
 しかし、入院費用のなかでも、医療費控除の対象になるもの・ならないものがあります。

 入院関連費用の主なものについて、医療費控除の対象になるか、ならないかを説明します。
入院

入院時の診察代・検査代は医療費控除の対象になりますか?

 入院時にかかった診察代や投薬料、注射料、手術代、検査代、レントゲン料は、治療費ですのでもちろん、医療費控除の対象になります。

 出産のための分娩費用も、当然医療費控除の対象になります。
 → 医療費控除|出産費用、検診、タクシー代、出産手当・出産一時金
出産費用

入院患者の食費は医療費控除の対象になりますか?

 病院に支払う入院患者の食事代は、いわゆる入院費用の一部であり、入院の対価として支払われるものですので、通常必要なものに限り、医療費控除の対象となります。

 しかし、病室に出前をとったり外食をした場合の食事代や、おやつ代など、病院から給付される食事以外の食事の費用は、入院の対価には当たらないことから、医療費控除の対象とはなりません。
 付き添い人の食事代も入院の対価ではありませんので、医療費控除の対象にはなりません。
 → 入院患者の食事代(国税庁)
 → 親族が付き添う場合のその親族の食事代(国税庁)
病院食

入院のための日用品の購入費用は医療費控除の対象になりますか?

 入院の際、医師の指示により購入した水枕や氷のう、コルセットなどの費用は、入院費用の一部ですので、医療費控除の対象になります。

 おむつ代については、医師が発行した「おむつ使用証明書」があれば医療費控除の対象になります。

 それに対し、入院に際し購入した病衣、寝巻き(パジャマ)や下着、洗面具などは、医療費控除の対象にはなりません。
 衣類やタオルなどのレンタル代も、医療費控除の対象にはなりません。
 → 入院のための寝具や洗面具等の購入費用(国税庁)
 → 入院のための氷枕や氷のうの購入費用(国税庁)
 → 寝たきりの者のおむつ代(国税庁)

付添人を頼んだときの付添料は医療費控除の対象になりますか?

 付添人を頼んだときの付添料は、療養上の世話を受けるための費用として医療費控除の対象となります。

 ただし、所定の料金以外の心付けや貸し布団代、親族などに付添料の名目でお金を支払った場合は、医療費控除の対象にはなりません。

病院に支払うクリーニング代は医療費控除の対象になりますか?

 入院中に病院が用意したシーツ等のクリーニング代は、医療費控除の対象になります。

 しかし、寝巻き(パジャマ)や下着のクリーニング代は、それらの購入費用が医療費控除の対象とならないのと同様に医療費控除の対象にはなりません。
 → 病院に支払うクリーニング代(国税庁) 
クリーニング

病院に支払うテレビや冷蔵庫の賃借料等は医療費控除の対象になりますか?

 入院中に病院から借りたテレビや冷蔵庫等の賃借料・レンタル料や電気代は、治療には無関係ですので、医療費控除の対象にはなりません。
 → 病院に支払うテレビや冷蔵庫の賃借料等(国税庁) 
テレビ

入退院時の交通費は医療費控除の対象になりますか?

 入退院時の交通費も医療費控除の対象になります。
 原則として、電車やバスなどの公共交通機関が対象で、タクシー代や自家用車のガソリン代は、原則として医療費控除の対象にはなりません。
 ただし、病状など公共交通機関を利用できない事情がある場合は、タクシー代でも医療費控除の対象として認められます。
 入院している子供の世話をするために親が通院している場合の親の交通費は、医療費控除の対象にはなりません。
 → 患者の世話のための家族の交通費(国税庁) 
タクシー

文書料(診断書作成料、紹介状作成料)は医療費控除の対象になりますか?

 医師や看護師に対する診断書作成料は、診療などの対価ではありませんから医療費控除の対象にはなりません。
 診断書などの作成に係る文書料については、医師が診療又は治療した内容等を記載した文書の発行に係る手数料であり、その発行された文書は、通常、生命保険会社等へ給付金等を請求する際の提出書類等として使用されることから、医師等の診療又は治療の対価に該当せず、医療費控除の対象になりません。
診断書

 ただし、同じ文書料でも、病院からほかの病院への紹介状の作成料は、例外的に医療費控除の対象になります。
 紹介状の作成料は、紹介された病院による診療を受けるために直接必要な費用と考えられるからです。
 → 診療情報提供書に係る診療情報提供料の自己負担額の医療費控除の取扱いについて(国税庁) 

その他の入院費用は医療費控除の対象になりますか?

・医師や看護師に対するお礼は、診療などの対価ではありませんから医療費控除の対象にはなりません。
 → 医師やナースセンターに対する贈物の購入費用(国税庁)

・入院中に病院内の理容店でした散髪代は、医療費控除の対象にはなりません。

・本人や家族の都合だけで個室に入院したときなどの差額ベッドの料金(個室代)は、医療費控除の対象になりません。

・入院中の年末・年始に自宅へ帰った際の旅費は、医療費控除の対象にはなりません。
 医師等による診療等とは関係のない個人的な都合上必要なものだからです。
 → 長期入院中の者の年末・年始の帰宅旅費(国税庁) 

・入院の際に病院へ支払った保証金のうち、入院費用に充当される金額は、充当された年分の医療費控除の対象になります。
 
 → 入院時に病院へ支払った保証金(国税庁) 

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医療費控除|入院時の差額ベッド代はどこまで認められる?

差額ベッド代の医療費控除における原則的な扱い

 「差額ベッド代」とは、個室など特別な環境の部屋に入院したときの料金と、健康保険で決められた大部屋の基本室料との差額のことです。

 大部屋(二人部屋,三人部屋,四人部屋などの相部屋)の部屋代は、もちろん医療費控除の対象になります。

 しかし、本人や家族の都合だけで個室に入院したときなどの差額ベッドの料金(個室料)は、通常かかる医療費の額を超えるという考えから、医療費控除の対象になりません。
差額ベッド代

差額ベッド代が医療費控除の対象として認められる場合

 差額ベット代でも、病院側の都合や医師の判断に基づいて個室に入院した場合の差額ベット代(個室料)は、医療費控除の対象として認められます。

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 つまり、差額ベッド代を医療費控除の対象として認めてもらうには、病院の都合や医師の判断に基づいたものであることを主張する必要があります。

 少なくとも、作成する医療費明細表に、その旨を追加記載するといいでしょう。

 もし、認められないと税務署から連絡があった場合には、「個室を治療上使うことになった止むを得ない理由」を記載した診断書の発行を病院へ依頼して税務署に提出すれば、医療費控除の対象として認めてもらえるはずです。
 → 差額ベッド料(国税庁)

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医療費控除|入院費の保険金・給付金がおりた場合はどうする?

保険金等の給付を受けた場合の医療費控除額の計算は?

 健康保険組合などから支払われる高額療養費や、加入している医療保険、生命保険契約などの特約により支払われる入院費給付金などを受け取った場合は、医療費控除額の計算上、その給付金等の金額を支払った医療費から差し引かなければなりません。

 つまり、実質の自己負担額が医療費控除の対象になるという考え方です。

 たとえば、年間医療費が40万円で、入院給付金として15万円の給付を受けた場合には、医療費控除額は、次のようになります。
・年間医療費40万円-入院給付金15万円-原則10万円=医療費控除額15万円

実際の医療費を超えて保険金等の給付を受けた場合は?

 受け取った入院給付金等の全額を医療費から差し引かなくていい場合もあります。
 上記の例で、たとえば、年間医療費40万円のうち入院費が8万円で、それに対応する入院給付金が15万円だった場合です。

 つまり、
・入院給付金15万円>入院費用8万円
となった場合です。

 この場合は、医療費から差し引く入院給付金額は、入院費用の8万円でいいのです。

 したがって、年間医療費が40万円で、うち入院費用8万円に対応する入院給付金として15万円の給付を受けた場合の医療費控除額は次のようになります。
・年間医療費40万円-入院給付金8万円-原則10万円=医療費控除額22万円
 → 支払った医療費を超える補填金(国税庁)

入院給付金の支給が翌年になった場合はどうなる?

 入院費用を年内に支払い、それに対応する入院給付金の支給が翌年1月になった場合もあるでしょう。そのような場合は、どのように医療費控除を申告すべきなのでしょうか。

 医療費控除額の計算において、入院給付金は、その対象となった入院費用と対応させる必要があります。

 したがって、入院給付金の支給が翌年になったとしても、入金費用を支払った年の医療費控除の計算で差し引くことになります。

 なお、申告時になっても給付金の金額が明確になっていない場合には、給付予定額で申告してください。

 その後実際の入金額が、予定額と大きく異なった場合には、修正申告(予定額が少なかった場合)か更正の請求(予定額が多かった場合)の手続きをすることになります。

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入院費が医療費控除の対象になる・ならない一覧表

入院費 医療費控除の対象に
なる・ならない
診察代、投薬料、注射料 なる
手術代、検査代、レントゲン料 なる
分娩費 なる
入院食事代 なる
外食代、おやつ代 ならない
パジャマ(寝巻き)、洗面具、下着 ならない
医師の指示による水枕、氷のう、コルセット なる
おむつ代 おむつ使用証明書があればなる
付添料 なる(親族は除く)
心付け、お礼 ならない
クリーニング代 ならない
テレビ、冷蔵庫の賃借料 ならない
入院時の交通費(公共機関) なる
入院時の交通費(タクシー代、ガソリン代) ならない
診断書料 ならない
紹介状作成料 なる
散髪代 ならない
差額ベッド代 原則ならない
年末・年始の帰宅旅費 ならない
入院の際の保証金 なる
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まとめ

 今回は、医療費控除における入院関連費用の扱いについて説明してきました。
 入院した場合には、医療費も多額になりますので、上記を理解して正しい医療費控除をしていただきたいと思います。

 なお、確定申告の必要がないサラリーマンなどは、翌年3月15日までに申告できなかった場合でも、5年以内なら税務署へ確定申告書を税務署に提出して還付を受けることもできます。
 混雑する2月や3月を過ぎてから落ち着いて還付申告すればいいでしょう。

【医療費控除関係記事】
・医療費控除の確定申告|いくらから、医療費に該当する?還付額は?やり方
・医療費控除の領収書はどうするの?(提出・保管は必要?紛失の場合など)
・「医療費のお知らせ」を利用した医療費控除のやり方・注意点
・医療費控除入院費|食事代・おむつ代・差額ベッド代は対象?保険金は?
・医療費控除|薬局で購入した薬代(風邪薬・絆創膏など)は対象になるのか
・医療費控除で人間ドック費用は対象か?精密検査・再検査・PET費用は?
・出産の医療費控除のポイント|検診・タクシー代、出産手当・出産一時金
・医療費控除|不妊治療費は対象になる?助成金は?高額交通費は?
・歯科の自由診療(自費診療、保険外)は対象になるのか?
・医療費控除で歯科矯正は対象?(子供の場合、大人の場合、書き方)
・医療費控除|介護保険居宅・施設サービス、介護ベッド・用品代、レンタル等で対象になるもの
・補聴器も医療費控除できる?その条件や手続き・方法は?
・セルフメディケーション税制(新医療費控除)って何?|概要、対象薬品、申請方法・申告方法など

【参考動画】(国税庁)

【投稿者:税理士 米津晋次】

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※お断り

※記事の内容は、投稿日現在の税法等の規定によっております。税制改正等により最新情報でない場合もありますので、ご了承ください。

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