税金の知恵袋

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会費に消費税はかかる?|その判断方法は?

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会費

事業をしていると、「会費」というものを多く支払うことになります。
この「会費」ですが、消費税はかかるのでしょうか?
また、消費税がかかっているのかの判断はどうすればいいのでしょうか。

そこで今回は、各種会費の消費税について説明いたします。

会費に対する消費税の基本

対価性の有無

消費税は本来、商品やサービスを提供した対価性がある場合に課税されるものです。
したがって、会費に消費税がかかるかどうかも、対価性があるかどうかで判断されます。

「対価性がある」ってわかりにくい言葉ですね。

簡単に言えば、「対価性がある」とは、何の代金かが明確なものということです。

対価性が明確なもの

支払う会費に消費税がかかるかどうかは、その会から受ける役務の提供などと支払う会費などとの間に明らかな対価関係があるかどうかによって判定します。
つまり、何の代金かがはっきりしているかどうかで判断するということです。

対価性が明確でないもの

対価性があるかどうかがはっきりしないものについては、その会費を支払う側と受ける側の両方が、その会費を消費税がかからないものとして継続して処理している場合はその処理が認められます。

なお、この場合には、会費を受ける側が、消費税がかからない旨を支払う側に通知しなくてはなりません。

 →参考:会費や入会金の仕入税額控除(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6467.htm


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消費税がかからない会費例

同業者団体や商工会議所、法人会などの通常会費

同業者団体や商工会議所、法人会などの通常会費は、対価性が明らかでありません。
会報が発行されることが多いですが、それ以外にいったい何に会費が使われているかが明確ではないからです。

したがって、これらの通常会費には、消費税がかかりません。

なお、これら同業者団体や商工会議所、法人会などの通常会費は、「諸会費」として経理します。

定例総会等の会費

団体等等が、組織的活動の一環として催す総会等の会費は、明白な対価関係があるとは認められないことから、消費税がかからないもの(不課税)とされています。

町内会費、自治会費、社会保険協会会費

団体等の維持・運営のための会費は、明確な対価性がないため、消費税はかかりません。

JAF(日本自動車連盟)会費

JAF会費も、JAFの維持・運営のための会費ですので、消費税はかかりません。
JAF会費

(JAFホームページより)
なお、ロードサービスによる支払いは、もちらん消費税がかかります。


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消費税がかかる会費例

研修会費、勉強会費、講習会費

研修会や勉強会、講習会の会費は、消費税がかかります。
なぜなら、1回1回受講するごとに会費を支払い、ノウハウ等の対価性が明確だからです。

これら研修会費などは、「研修費」などの科目で経理します。

親睦会費

親睦会費の多くは、1回1回飲食代などとして、明確な対価性がありますので、消費税がかかります。

親睦会費は、「接待交際費」として経理します。

忘年会費、新年会費

忘年会や新年会の会費は、飲食が対価ですので、消費税がかかります。

社内の忘年会費等は、「福利厚生費」として経理し、取引先や同業者団体の忘年会費等は「接待交際費」として経理します。

ゴルフグラブの年会費、リゾートクラブの年会費、ゴルフコンペ会費

ゴルフグラブやリゾートクラブの年会費は、施設利用という対価性がありますので、消費税がかかります。

なお、ゴルフクラブの年会費は、「接待交際費」として経理し、リゾートクラブの年会費は、その利用目的により「接待交際費」「福利厚生費」で経理します。

クレジットカードの年会費

クレジットカードの年会費は、カード決済手段という対価性が明確です。
クレジットカード年会費

(出典:UCカード公式サイト)
したがって、クレジットカードの年会費には、消費税がかかります。


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消費税がかかるか判定が難しい会費

安全協力会費

建設業などで、売上代金の数%といったように、下請け企業が元請け企業に「安全協力会費」を支払う事例がよく見られます。

「安全協力会費」といっても、その内容はさまざまなようです。

労災保険料に充てている場合(消費税不課税)があれば、懇親会費(消費税課税)に充てている場合もあります。
安全大会を開催したり、安全週間などにポスターを作成したりすることもあります。

このように「安全協力会費」はその内訳を明確に区分ができません。

そのため、支払う側は「安全協力会費」は消費税がかからないこととするのが無難でしょう。



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実務上の判断方法

会費の請求書で判断する

実務上の会費に消費税がかかるかどうかの判定は、団体が発行する会費の請求書などで「消費税不課税・対象外」などの記載があるかどうかで行います。
「消費税不課税・対象外」と記載があれば、消費税はかかりませんし、「課税」と記載があれば、消費税がかかります。
課税の場合は、請求額を見ても、消費税が上乗せになっているはずです。

会費の金額から判断する

また、金額からの逆算でもある程度消費税がかかっているかどうかの判断ができます。

・消費税率が8%なら、支払会費÷1.08  (たとえば、5,400円÷1.08=5,000円)
・消費税率が10%なら、支払会費÷1.1  (たとえば、5,500円÷1.10=5,000円)

の計算結果がきれいな数字になれば、消費税がかかっている可能性が高いです。

判断できないときは?

それでも、会費に消費税がかかっているのか判断に困る場合は、あれこれ考えるよりも、その団体に問い合わせされるのが一番早いし確実です。


まとめ

今回は、各種会費に消費税がかかるのか、かからないのかと、その判断方法を説明しました。

特に「○○会費」となっていても、実態が通常会費でないものは、消費税がかかりますし、勘定科目も「諸会費」ではなく「接待交際費」などの妥当な科目で経理しましょう。

【投稿者:税理士 米津晋次



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