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確定申告の税金いつ払う?|所得税、住民税、消費税、個人事業税

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やっと確定申告が終わった、といってもまだやることがあります。
そうです。納税です。

確定申告の税金は、いつ払うのでしょうか。所得税だけではありません。

そこで今回は、確定申告に関係するいろいろな税金はいつ払うのかについてまとめてみました。

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確定申告の税金いつ払う?|所得税の納付時期・期限

所得税の納付は原則3月15日まで

確定申告により計算した所得税の納付期限は、原則の3月15日です。
確定申告書の提出期限と同じ日ですね。

その日が休日なら次の月曜日が期限になります。

コンビニで納付する場合

現金の場合は、税務署や確定申告会場でもらえる納付書を持って税務署や金融機関、コンビニで納付することが可能です。

郵送で確定申告書を提出した場合は、税務署や金融機関などに用意してある納付書を使って納付しましょう。

コンビニで納付を希望する場合は、税務署に申告書を提出する際に「コンビニで納付をしたい」旨を伝えてください。
バーコードが印刷してある専用の納付書を発行してもらう必要があります。
(出典:国税庁。以下同様)

コンビニ納付は、QRコードにも対応しました。
ただし、QRコードを自分で作成しますので、インターネットに接続できるパソコン等が必要です。



コンビニで納付する場合の所得税の納付期限は、3月15日です。

なお、コンビニでの納税は、税額が30万円以下の場合に限ります。

電子納税(ダイレクト納付、インターネットバンキングによる納付)

その他、「電子納税」という方法もあります。

確定申告書をe-taxシステムによる電子申告によって提出した場合には、インターネットを利用して納付する「電子納税」の方法により納付することも可能です。
わざわざ税務署や金融機関に行かなくていいので便利ですね。
「ダイレクト納付」の方法と、インターネットバンキングからの納付があります。

ただし、税務署へ利用開始届を一度だけ提出しなければ、ダイレクト納付は利用できません。

なお、電子納税による場合の納付期限も、3月15日です。

振替納税・口座振替の場合

振替納税なら所得税の振替は4月20日ごろ

所得税を通帳から自動引落しで納税することもできます。

振替納税の場合に所得税が口座から引落しされるのは、4月20日ごろです。
現金納税よりも1ヵ月ほど遅くてもいいことになります。

振替納税・口座振替の手続き

この振替納税をするには、「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」を3月15日までに税務署に提出する必要があります。

用紙は次の方法で入手できます。
(1)国税庁ホームページからダウンロードして印刷し、記入・押印して郵送又は税務署窓口提出
 → http://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/24100020.htm
(2)税務署でもらえる「確定申告の手引き」の後ろから5ページ前ぐらいのページを切り取り、記入・押印して郵送又は税務署窓口提出
(3)税務署ではがき形式のものがもらえれば、記入・押印して郵送または税務署窓口提出

一度提出すれば、所轄税務署が変わる引っ越しをしない限り、翌年以降のずっと振替納税になります。

振替納税・口座振替の注意点

ただし、所得税の振替納税で注意することがあります。
それは、口座引落日の前日までに所得税額以上の通帳残高にしておくことです。

もし、残高不足で引落しできないと、3月16日からの延滞税がかかることになります。
4月21日からではないのです。

クレジットカード納付

クレジットカードでの納税もできるようになっています。
「国税クレジットカードお支払サイト」から手続きします。
→ https://kokuzei.noufu.jp/

クレジットカードで納税するのは便利ですし、カードのポイントも貯まります。
引落も遅くなりますね。

しかし、決済手数料がかかることと、領収書が発行されないことに注意してください。
納付税額 決済手数料(税込。2019.2.1現在)
1円~10,000円 82円
10,001円~20,000円 164円
20,0001円~30,000円 246円
30,001円~40,000円 328円
40,001円~50,000円 410円
※以降、10,000円を超えるごとに決済手数料82円が加算されます。

クレジットカードで納付する場合も、3月15日までに納付手続きが必要で、引き落としはその翌月になるでしょう。

2度に分ける延納も可能

所得税の税額が多く、一度に納税が大変な場合には、「延納」といって納税を2回にわけることもできます。

その場合は、3月15日(振替納税の場合は4月20日ごろ)に1回めとして半額以上を支払い、残りを5月31日に納付します。

ただし、延納をすると、2回めの税額に対しては、利子税がかかります。


延納を希望する場合は、確定申告書第1表の右下「延納の届出」欄の「申告期限までに納付する金額」には、1回めに納付する税額を、「延納届出書」には、2回めの納税額を記載します。

所得税の延納

所得税の予定納税

前年分の所得税額のうち、通常の所得による所得税額が15万円以上である場合には、「予定納税」といって、その1/3ずつを7月31日11月30日に前払いすることになります。


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確定申告の税金いつ払う?|住民税の納付時期・期限

サラリーマンの住民税は翌年6月から

サラリーマンなどの給与所得者の住民税は、勤務先が6月から翌年の5月まで、毎月の給与から住民税額を天引きして納付します。
つまり、12分割で納付する訳ですね。

この納税方法を「特別徴収」といいます。
勤務先が納税してくれるから便利ですね。

個人事業主などの住民税は翌年6月から4回分割払い

個人事業主や不動産賃貸業などの住民税の納付は、通常次の時期にそれぞれの納付期限までに納付します。
「普通徴収」といいます。

納期 納付時期 納付期限
第1期 6月 6月30日
第2期 8月 8月31日
第3期 10月 10月31日
第4期 翌年1月 翌年1月31日

市町村により、納付時期が上記と異なる場合もあります。

市町村役場から送付される納付書により、金融機関で納付します。
コンビニで納付できる市町村もあります。


多くの市町村は、事前手続きすることにより、口座振替をすることもできます。

給与所得者が年途中で退職した場合には、退職日の翌月分からの住民税は、個人事業主と同じように役所から送付されてくる納付書を使って自分で納付することになります。

年金所得者の場合は、年金から天引きされる

公的年金等の所得にかかる住民税額については、一定の条件に該当する人は、公的年金から天引きされます。

「公的年金からの特別徴収」といいます。

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確定申告の税金いつ払う?|消費税の納付時期・期限

消費税の納税は3月31日まで

消費税の課税事業者である個人事業主等の消費税確定申告による消費税の納付期限は、3月31日です。

消費税確定申告書の提出期限も3月31日です。

確定申告書を提出した際にもらえる納付書を使って、税務署や金融機関で納税します。


振替納税なら消費税の振替は4月25日ごろ

消費税も所得税と同じように、振替納税によって納付することもできます。

事前に「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」を税務署に提出すれば、自分の通帳から4月25日ごろに自動的に引落しされます。

納税するためにわざわざ税務署や金融機関に行く必要がないので便利です。

コンビニ納付、クレジットカードの納付、電子納税もできます

所得税と同じように、消費税の納税についても、コンビニ納付、クレジットカードの納付、電子納税も選択できます。

これらの場合は、3月31日までに、納付手続きが必要です。

消費税の中間納税

個人事業者等で、年間消費税額(地方消費税額を除く)が48万円を超えた場合には、消費税の前払いである中間申告と納付が必要です。

前年分の消費税年間税額の半額を8月31日までに納税します。

振替納税の場合の消費税中間納税の引落日は、9月28日ごろになります。


なお、前年実績による中間納税に代えて、6ヵ月の仮決算によって納税することも可能です。


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確定申告の税金いつ払う?|個人事業税の納付時期・期限

個人事業税は、8月と11月に納付する

個人事業税は、翌年の8月と11月の年2回に分けて納付します。
確定申告した内容が都道府県税事務所にまわり、8月に届く納付書により納めます。

ただ、個人事業税の年税額が10,000円以下の場合は、8月に全額を納めます。

納付期限は、8月31日11月30日です。(曜日によって次の月曜日になることがあります。)

納付は、銀行などの金融機関、都道府県税事務所のほか、コンビニエンスストアでもすることができます。

また、事前に手続きすることにより、口座振替も選択できます。引落日は、納付期限日である通常8月31と11月30日です。




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まとめ


今回は、個人が確定申告に関係する所得税や住民税、消費税、個人事業税をいつ払うのかについてまとめてみました。

確定申告分の納税が済んでも予定納税があったり、住民税は翌年に引かれたりして、もう毎月のように納税することになりますね。

納付期限を超えてしまうと、延滞税がかかりますので、くれぐれも納付期限には注意しましょう。


【投稿者:税理士 米津晋次

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