医療費控除|薬局等で購入した薬代(風邪薬・絆創膏など)は対象になるのか

風邪薬 軽い症状の場合は、風邪薬などを薬局やドラッグストアなどで購入することも多いと思います。 このような医薬品(市販薬)が医療費控除の対象になる場合があることを知らない人もいるようです。 そこで今回は、薬局などで購入した薬代が医療費控除の対象になるかについて説明いたします。
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医療費控除|薬局等で購入した薬代は対象になるのか

医療費控除の概要

医療費控除とは、その年に支払った医療費から10万円または所得金額5%のいずれか少ない金額を、所得金額から差し引くことによって、所得税・住民税の税額を安くできる制度のことです。 年間20万円の医療費を支払うと、所得税・住民税合わせて1.5万円から4万円ほどの税金の軽減になります。

薬局や薬店などで市販されている風邪薬は、医療費控除の対象になるのか

薬局やドラッグストアなどで購入した風邪薬などの薬の購入費は、医療費控除の対象となります。 もう少し詳しく説明すると、 薬の購入費用については、治療や療養に必要なもので、かつ、その病状に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額であれば、医療費控除の対象となります。 つまり、 ・治療や療養に必要 ・著しく高額でない が医療費控除の対象になる条件です。

医師の処方や指示は不要なのか

医師の処方や指示がなくても、上記の条件を満たせば医療費控除の対象になります。 医師の処方等の有無は、医療費控除の該当になる・ならないの判定には関係ありません。 逆に、医師の処方や指示があったとしても、異常に高額なもののように、上記の条件を満たさないものは、医療費控除の対象にはなりません。

医療費控除の対象となる薬代の例

薬局などで購入する薬で上記の条件を満たすものの例として、次のものがあります。 ・風邪薬、胃腸薬、頭痛薬、目薬、肩こり・筋肉痛剤、痛み止め、にきび薬、アレルギー症状を抑える薬、一般的な漢方薬、湿布薬、絆創膏など 一般的でない漢方薬の場合は、予防や健康増進目的でないことを明確にするために、医師の処方があることが望ましいです。

薬局などで購入するもののうち、医療費控除の対象とならないもの例

薬局やドラッグストアで購入したものであっても、次のようなものは医療費控除の対象にはなりません。 ◆薬類以外のもの ・お菓子 ・飲料 ・日用品(大人用おむつは、医師が記入したおむる証明書があれば対象になる) ・化粧品 など ◆薬類 ・栄養ドリンク ・ビタミン剤 ・酔い止め薬 ・健康サプリメント ・雑虫剤 ・コンタクト乾燥防止剤 など 病気の予防や健康増進のために使用されるものは、たとえ「医薬品」とされていても、医療費控除の対象にはならないのです。

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医療費控除|薬局のレシート、領収書

薬の領収書でなくてもレシートでもOK

ドラッグストアで風邪薬などを購入した際に、一緒に購入したもののなかには、雑貨や化粧品なども含まれていることが多いです。 このような場合、わざわざ薬代だけの領収書をレジで請求しにくいですね。 市販薬については、領収書がなくても、レシートでもOKです。 レシートに薬名が表示されていれば問題ありません。 医療費控除の対象にならないものと一緒に購入したレシートの場合は、対象になるものに○印をつけたり、マーカーで塗ったりすればよいでしょう。 できれば、医療費控除の対象となる市販薬だけと、それ以外のものを別会計としてもらい、それぞれ別々のレシートを発行してもらうときれいです。 小さな薬局などでは、レシートに薬の名前が表示されていない場合もあります。 その場合は、できるだけ領収書をもらうようにし、困難な場合は、レシートの金額の横に市販薬名を手書き記入しておきましょう。

市販薬の消費税は医療費控除の対象?

調剤薬局で購入した健康保険が適用になる薬は、通常消費税はかかっていません。 しかし、保険がきかない薬や、ドラッグストアなどで購入した市販薬は消費税がかかっています。 この消費税も、医療費控除の対象としていいのでしょうか。 答えは、「OK」です。 市販薬にかかった消費税も医療費控除の対象になります。 レシートによっては、最後に合計額に消費税が計算されて記載されていることがありますので、市販薬以外のものも一緒に購入した際の市販薬の金額で消費税がもれないように気をつけてください。

医療費控除|薬局までの交通費

市販薬を購入するために薬局やドラッグストアへ行った交通費も医療費控除の対象になります。 原則として、電車はバスなどの公共交通機関の交通費が対象になります。 タクシー代や自家用車で行った場合のガソリン代は、医療費控除の対象にはなりません。 電車やバスの切符代は、領収書を取得できないこともありますので、その場合は、日付、行き先、交通機関名、区間を一覧にした表を作成して確定申告時に提出すればOKです。

新医療費控除|市販薬を12,000円以上の購入が対象

医療費控除は、平成28年度の税制改正で一部改正され、平成29年から5年間「スイッチOTC薬の所得控除」という特例が創設されました。 スイッチOTC薬とは、もともと医療用で使われていた効き目の強い薬が、安全性などが確認されたことにより、処方箋がなくても薬局で購入できるようになった医薬品のことです。 この特例では、「スイッチOTC薬」を購入した代金が年間12,000円を超えた場合、その超えた金額が所得から控除されます。

まとめ

医療費控除をうまく活用するコツとして、日頃から少額でも医療費控除の対象となる医療費をしっかり保存して医療費控除額を積み上げることです。 その意味で、風邪薬等であっても、領収書をしっかり保存すれば、医療費控除の対象を増やすことに効果があります。 医療費は経済的負担が大きいですので、医療費控除を少しでもうまく活用して経済的な負担を少しでも軽減しましょう。
【投稿者:税理士 米津晋次
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