11月から12月上旬までに、勤務先へ年末調整の書類を提出すると思います。
ところで、郵便局などの学資保険に加入されている方も多いかと思います。
この学資保険も年末調整で控除ができるのですが、申告を漏らす方も多いようです。
そこで今回は、年末調整で学資保険の控除を受ける方法について説明します。
目次
年末調整で学資保険を控除する方法|学資保険とは
学資保険とは?
学資保険とは、お子さんの教育費などを補助することを目的として、大学入学など教育資金が必要になると予め設定した時期に給付金としてまとまったお金を受け取ることができる保険のことをいいます。郵便局のかんぽ保険の学資保険が有名ですが、現在は、ほかの生命保険会社でも学資保険を販売しています。
-PR-
学資保険の特徴
学資保険に加入すると、たとえばお子さんの大学進学のための入学金などの資金を確保したい場合に、満期の時期をお子さんの高校卒業時に設定することでその入学金などの資金が確保できることになります。
この学資保険の大きな特徴は、子どものための保険であることです。
契約者本人は親ですので、親に万が一の事態なったときには死亡保険金が、子どもが病気・怪我などをした際にも給付金がおりる保険です。
学資保険と貯金との相違点
学資保険の特徴でも説明しましたが、学資保険の目的は主に二つあります。
第一は、子供の教育資金を準備する貯蓄としての役割です。
そして第二は、親に万一のことがあった場合でも教育資金が準備できることです。つまり、保険ですね。
貯金でも、教育資金を準備をすることはできますが、親にもしものことがあった場合の保険の機能はありません。
教育資金用貯金がまだ貯まっていない段階で、親が死亡すれば、教育資金が不足することになってしまうのです。
この点が、学資保険が人気である理由になっています。
学資保険は生命保険に該当する
この学資保険には、保険の機能がありますので、学資保険は年末調整の生命保険料控除の対象となる生命保険契約に該当し、生命保険料控除を受けることができます。
年末調整で学資保険を控除する方法|生命保険料控除
証明書の準備
生命保険料控除を受けるためには、生命保険料控除証明書が必要になります。
毎年10月か11月に生命保険会社からこの控除証明書郵送されてくるはずです。
まずは、生命保険料控除証明書を探してください。
生命保険料控除申告書への記入
次は、勤務先から配布された「保険料控除申告書」への記入をします。年末調整で受けられる保険料控除には、大きく分けて、
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・社会保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除
の4つになります。
学資保険の保険料は、このうち生命保険料控除に分類されます。
生命保険料控除欄は、さらに
・一般の生命保険料
・介護医療保険料
・個人年金保険料
の3つに分かれます。
学資保険の保険料は、このうち「一般の生命保険料」の欄に記入します。
保険料控除申告書への詳細な記載方法は、
「保険料控除申告書(生命保険欄)の簡単な書き方|種類と新旧、計算方法」
をご覧ください。
年末調整で学資保険を控除する方法|証明書を紛失・間に合わない場合
証明書を紛失した場合
先ほども、生命保険料控除を受けるには、保険料控除証明書が必要だと説明しました。
もし、学資保険の保険料控除証明書を探しても見つからなければ、すぐに再発行を保険会社へ依頼してください。
証明書が間に合わない場合
学資保険の生命保険料控除証明書を紛失し、再発行依頼をしても、勤務先の指定する年末調整書類の提出日に間に合わない場合は、どうすればいいのでしょうか。
年明けすぐに提出できるようでしたら、勤務先へ提出しましょう。年末調整の再計算をしてもらえる場合があります。
年末調整の再計算をしてもらえない場合や、再発行依頼した学資保険の保険料控除証明書の到着がもっと遅れる場合は、確定申告で生命保険料控除を追加で受けることができます。
勤務先から配布される源泉徴収票と学資保険の保険料控除証明書を持って、確定申告会場へ行ってください。
ただし、一般の生命保険料控除額が限度額になっていれば、いくら確定申告をしても追加で生命保険料控除を受けることができません。
確定申告する前に、生命保険料控除額にまだ余裕があるのかどうかを確認してくださいね。
まとめ
今回は、年末調整で学資保険の控除を受ける方法について説明しました。
説明しましたように、年末調整では、学資保険も生命保険料控除の対象として申告することができます。
忘れずに申告するようにしましょう。
【投稿者:税理士 米津晋次】
-PR-
ソニー生命の学資保険相談キャンペーン