年末調整の疑問・Q&A(社会保険料控除)|国民年金、社会保険料など

年金

年末調整で受ける所得控除のひとつである社会保険料控除。

いろいろイレギュラーな場合もありますので、
さまざまは疑問点も発生しますね。

そこで今回は、社会保険料控除におけるよくある疑問に回答いたします。


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目次


年末調整の疑問・Q&A(社会保険料控除)|国民年金


まずは、国民年金に関する社会保険料控除についての疑問に回答いたします。


滞納していた過去分の国民年金保険料を支払った場合


質問

昨年分の国民年金を滞納していたのですが、今年支払ました。その支払った昨年分の国民年金保険料は、今年の社会保険料控除の対象になりますか?


回答


社会保険料控除は、原則として、今年支払った保険料について控除を受けられます。

したがって、たとえば昨年分の保険料を今年支払った場合は、その分も今年の社会保険料控除の対象になります。


来年3月分までの国民年金保険料を支払った場合


質問

私は、今年4月分から来年3月分までの1年分を年払いで支払いました。支払った国民年金のうち、来年の1月から3月分も今年の社会保険料控除の対象になりますか?


回答


翌年以降分の国民年金を支払った場合には、そのうち、今年分の国民年金保険料だけが今年の社会保険料控除の対象となるのが原則です。

しかし、前納の期間が1年以内のものについては、来年分を含めた支払った全額を今年の社会保険料控除の対象にすることができます。

したがって、質問のように今年4月分から来年3月分を今年に一括して支払った場合には、今年の社会保険料控除の対象にして問題ありません。

もし、2年分の前納をした場合には、そのようなことは認められませんので、今年分の国民年金保険料のみが、今年の社会保険料控除の対象となります。


国民年金の控除証明書を紛失した場合


質問

11月に送付されてきた国民年金の控除証明書を紛失してしまいまいた。証明書がないと支払った国民年金保険料は社会保険料控除の対象になりませんか?


回答


国民年金保険料を社会保険料控除の対象とするには、「国民年金控除証明書」の提出が条件になっています。

したがって、もし紛失した場合には、早急に日本年金機構へ次のとおり控除証明書の再発行手続きをとってください。約1週間で届くようです。


・ねんきん加入者ダイヤル 0570-003-004(ナビダイヤル)

※050から始まる電話の方はTEL03-6630-2525へおかけください。

【専用ダイヤルの開設期間】平成28年11月1日~平成29年3月15日

【受付時間】月曜日~金曜日 午前8:30~午後7:00
      第2土曜日 午前9:00~午後5:00


家族分の国民年金保険料を負担した場合


質問

私は、家族分の国民年金保険料を支払いました。この場合、この私が負担した家族分の国民年金保険料も私の社会保険料控除の対象としていいですか?


回答


生計を一にする家族が負担すべき国民年金保険料をあなたが負担した場合は、そのあなたが負担した家族分の国民年金保険料は、あなたの社会保険料控除の対象になります。

大学生の子の国民年金を学生納付特例制度で納付の猶予を受けないで、親が負担する場合が多いですね。

ただし、家族が負担すべき国民年金保険料が、その家族名義の預金口座から引落しになっている場合には、たとえその保険料分をあなが負担して口座へ入金したとしても、口座名義の家族が国民年金保険料を負担したこととなり、あなたの社会保険料控除の対象にすることはできません。


妻が結婚する前に今年支払った国民年金保険料


質問

私は今年結婚したのですが、妻が結婚前に支払った国民年金保険料を私の社会保険料控除の対象にしてもいいですか?


回答


社会保険料控除の対象にできるのは、あなたが今年負担した保険料です。

質問の場合は、結婚前の奥様の国民年金は奥様が負担していることになりますので、あなたの社会保険料控除の対象にすることはできません。

奥様の社会保険料控除の対象になります。


証明書の予定額より多く国民年金を支払った場合


質問

私は、国民年金保険料控除証明書に記載されている「10月1日から12月31日までに納付が見込まれる保険料額」よりも多く保険料を支払いました。この場合は、多く納付した保険料も社会保険料控除の対象にできますか?


回答


国民年金保険料控除証明書に記載されている「10月1日から12月31日までに納付が見込まれる保険料額」よりも多く保険料を支払った場合は、控除証明書に10月1日以降支払っ際の領収書を提出することにより、その多く支払った分も社会保険料控除の対象になります。


年末調整後に支払った国民年金を支払った場合


質問

私は、今年の年末調整で、国民年金保険料控除証明書を添付して、証明書の保険料について社会保険料控除を受けました。しかし、年末に「10月1日から12月31日までに納付が見込まれる保険料額」よりも多く保険料を支払いました。この場合はどのようにすれば、多く支払った保険料について社会保険料控除の適用を受けられますか?


回答


年明けの1月早々にその旨を会社に申し出て、その追加納付した領収書を提出して、年末調整の再計算をしてもらってください。

2月以降にそのことに気がついた場合や、会社に申し出にくい場合には、所得税の確定申告をして、その申告書で追加で納付した国民年金保険料を追加申請して社会保険料控除を受けてください。


失業中に国民年金を支払った場合


質問

私は今年3月に退職し、3ヵ月間失業していましたが、その後就職して今の会社に勤めています。失業中は国民年金の保険料を3ヵ月分支払ました。年末調整では、前職の源泉徴収票を会社へ提出しますが、この失業中に支払った国民年金の保険料はどうすればよいでしょうか。

回答


失業中に支払った国民年金保険料や国民健康保険料は、前の会社の源泉徴収票には反映されません。

失業中に支払ったこれらの保険料は、保険料控除申告書の社会保険料控除欄に記入すれば、控除を受けられます。

国民年金については、日本年金機構から郵送されてくる社会保険料(国民年金保険料)控除証明書を添付してください。




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年末調整の疑問・Q&A(社会保険料控除)|社会保険料


育児休業期間中に支払った社会保険料


質問

私は、育児休業制度を利用してお休みをもらいましたが、休業期間中の私の社会保険料は、会社が負担してくれました。この場合、その会社に負担してもらった社会保険料も私の社会保険料控除の対象になりますか?


回答


社会保険料控除は、自分が負担した保険料についてのみその適用を受けることができます。

ご質問の場合、休業期間中の社会保険料を勤務先の会社が負担したということですから、その休業期間中の社会保険料について、あなたが社会保険料控除の対象にすることはできないようですが、会社が負担したあなたの社会保険料は、同額の給与が支給され、そこから社会保険料が控除されたと考えます。

したがって、あなたの休業期間中の会社が負担した社会保険料も社会保険料控除の対象になります。

なお、給与から天引きされた社会保険料については、保険料控除申告書に記入する必要はありません。


失業中に任意継続健康保険料を支払った場合


質問

私は、今年はじめ失業しており、その間に任意継続の健康保険料を支払いました。この任意継続の健康保険料について、どのようにして社会保険料控除を受ければいいですか?


回答


退職して、任意継続健康保険を選択した場合には、自分で保険料を支払います。

その任意継続の健康保険料は、全額社会保険料控除の適用を受けられます。

任意継続の健康保険料について、社会保険料控除の適用を受けるには、特別な証明書は必要ありません。

支払った際の保険料領収書の金額を集計して、保険料控除申告書の社会保険料控除欄に記入します。

もし、保険料領収書を紛失した場合は、協会けんぽや健康保険組合に「納付証明書」の発行を依頼してください。

協会けんぽの場合は、次のページを参考に「納付証明交付申請書」を記入して提出してください。

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/hokkaido/cat080/nouhusyouei_kouhushinsei




年末調整の疑問・Q&A(社会保険料控除)|国保・介護保険料など



今年支払った国民健康保険料の金額を知る方法


質問

今年支払った国民健康保険料の金額は、どうすればわかりますか?


回答


国民健康保険料の今年の支払額は、国民年金のように証明書が届く訳ではありません。

市町村によっては、年間支払額を通知してくれるところもありますが、届くのは年明けですので年末調整には間に合いません。

今年に国民健康保険料の支払額を知る方法には、次の方法があります。

(1)通帳から口座振替で国民健康保険料を納付している場合には、通帳から今年の支払額を拾い出して集計をする方法(11,12月分は予定額で集計します)

(2)国民健康保険料を現金で支払っている場合には、領収印が押されている保険料の納付済み領収書を集計する方法。(11,12月は納付予定額で集計します。)

(3)市区町村の窓口へ行って、国民健康保険料の年間納付額を調べてもらい方法。
※身分証明書が必要です。電話では個人情報の関係で教えてもらえません。


なお、国民健康保険料の納付額を証明する書類を提出する必要はありません。


年金から控除された親の後期高齢者医療保険の保険料を支払った場合


質問

私は同居している親が年金から控除されている後期高齢者医療保険の保険料相当額を親へ支払ました。私が実質負担した親の後期高齢者医療保険の保険料も私の社会保険料控除の対象になりますか?


回答


生計を一にしている親の負担すべき後期高齢者医療保険制度の保険料を負担した場合、その保険料は、支払った人の社会保険料控除の対象になります。

ただし、ふつう親の後期高齢者医療保険制度の保険料や介護保険料は、年金から控除(天引き)されます。

このような場合は、親が保険料を支払ったことになりますので、たとえその分の現金を親に渡したとしても、あなたの社会保険料控除の対象になりませんので注意が必要です。

市区町村役場で一定の手続きをすることにより、後期高齢者医療保険の保険料などを天引きにしないこともできるようになっています。

このように年金から控除(天引き)されていない後期高齢者医療保険などを子が負担した場合には、子の社会保険料控除の対象になります。


口座引落しになっている親の後期高齢者医療保険料を負担した場合


質問

私は、親の口座から引落しになっている後期高齢者医療保険制度の保険料を、引落し前に私がその口座に預け入れることによって、実質私が保険料を負担しています。このような場合、親の保険料は私の社会保険料控除の対象にできますか?


回答

後期高齢者医療保険制度の保険料などが親の口座から口座引落しになっている場合には、たとえ、その分を口座へ預け入れることにより子が負担したとしても、親が支払ったこととなります。

したがって、あなたが負担した親の後期高齢者医療保険の保険料は、あなたの社会保険料控除の対象にならず、親の社会保険料控除の対象になります。




まとめ


今回は、社会保険料控除のおけるよくある疑問に回答いたしました。

社会保険料控除は、支払った分が全額所得から引いてもらえるという、税金の負担を安くするのに重要な制度です。

上記記事を参考に、会社から提出を求められた保険料控除申告書に漏れなく正しく記入し、必要な書類を添付して、しっかりと社会保険料控除の恩恵を受けてください。






【投稿者:税理士 米津晋次

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