金投資・売却|取得費が大切(費用明細の保存・相続・不明な場合)

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金(地金)を売却すると、その売却益に所得税・住民税がかかります。

売却益は、購入代金や手数料(取得価額)が明確になっていなければ計算ができません。

金を売却したあとで、確定申告しようとして取得価額がわからず焦る人も多いようです。

そこで今回は、金を売却するときになって慌てないための購入明細の保存や、相続があった場合、購入明細が見つからない(取得価額が不明)な場合の対処法について説明します。

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金投資・売却|取得費が大切(費用明細の保存)

金売却時の譲渡所得の計算方法

金を売却した際の税金計算で必要となる譲渡益は、次のように計算します。

・譲渡益=譲渡収入(金売却金額)-(取得費+譲渡費用)

ここで、譲渡費用とは、金を売却する際に業者に支払った手数料のことです。

なお、売却金額や譲渡費用は、すべて消費税込みで計算します。

金の取得費とは

次に、金の「取得費」について説明します。

取得費とは、簡単にいえば購入金額です。

ただし、取得費には、金の購入金額だけでなく、購入時に業者に支払った手数料も含めます。

そして、消費税についても、売却金額や譲渡費用と同じく、消費税を含めた金額で計算します。

金の譲渡所得金額の具体例

※金額は消費税込み

・金地金300gを150万円で売却しました。売却手数料は、1万円でした。
・この金300gは、90万円で購入したものです。この購入時の手数料は、1万円でした。

この場合の譲渡益は、

・譲渡益=売却金額150万円-(取得代金90万円+購入手数料1万円+売却手数料1万円)
=58万円

となります。

金の費用明細

したがって、金売却時に困らないためには、金を購入した際の費用明細(金の価格や購入手数料)をしっかり保存しておくことが必要です。

業者によっては、購入時の費用明細が、スーパーのレシートと同じ感熱紙の場合があるようです。

感熱紙も問題は、時間が経つと文字が消えてしまうことです。

購入して売却するまでの期間がわずかなら問題ありませんが、数十年後に売却ということも珍しくありません。

購入明細をしっかり保存していても、数字が見えなければ全く役に立ちません。

こういったことを防ぐには、費用明細がもし感熱であれば、コピーをとることをおすすめします。

ただし、コピーだけでは、税務署に偽造だと疑われる可能性もあります。

必ず、原本とそのコピーをセットにして保存してください。

金投資・売却|取得費が大切(相続があった場合)

相続があった場合の取得費は相続時の時価?

売却した金を自分で購入したのではなく、親が購入し、それを相続で引き継いだということもあると思います。

そのときの購入費は、どのような取り扱いになるのでしょうか。

よくある勘違いは、相続時の金の時価を取得費とするというものです。

特に、相続税を払っていれば、相続時の時価に相続税がかかったのだから、それまでの含み益はそれで精算されたと思ってもやむを得ないでしょう。

相続があった場合の取得費の取り扱い

しかし、税務上の扱いはそうではありません。

取得費は引き継ぐのです。
つまり、親の取得費を相続した人が金を売却した際に使います。

相続時の評価額が100万円でも、親の取得費が30万円であれば、取得費は30万円で計算します。

相続税と所得税は全く別なのです。

相続ではなく、贈与で金を引き継いだ場合も同じです。

贈与者の取得費を使用して譲渡益を計算します。

この点を間違えないようにしてください。

金投資・売却|取得費が大切(不明な場合)

金の取得費が不明な場合の原則

金の購入時の費用明細が見つからないこともあると思います。

費用明細を紛失することもあるでしょう。

特に、親が何十年も前に購入した場合は、わからないのが普通だと思います。

その場合は、税務上次のように考えます。

・取得費+譲渡費用=売却収入×5%

全く認めないということではありません。

譲渡費用も含めて5%は何も証明するものがなくても認めてくれます。

これを「概算取得費」といいます。

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つまり、売却益を95%で計算しましょう、ということです。

たとえば、金の売却収入が100万円、売却手数料1万円、取得費は不明の場合の譲渡益は、次のようになります。

・譲渡益=100万円-(100万円×5%)=95万円

譲渡費用(売却手数料)はさらに引けないということに注意してください。

ちなみに、金の場合はあまりないでしょうが、実際の取得費が5%より少額だった(売却益が95%超)としても、この規定を使うことが認められます。

金の取得費が不明な場合の対処法

売却した金の購入明細が見つからない場合、上記のように95%の売却益で税金を支払ってはもったいないですよね。
95%もの売却益なんて出ることは少ないですから。

まずは、購入先の業者に問い合わせてみましょう。

あまり古くなければ、業者に取引記録が残っているかもしれません。

業者にも記録が残っていない場合や、業者もわからない場合でも、まだ対処法はあります。

金地金は、不動産のように相場がはっきりしないというものではありません。
相場が確立されています。

金相場は毎日ニュースでも報道されていますし、新聞にも掲載されています。

したがって、たとえ購入明細がわからなくても、購入時期だけでもわかれば、そのときの金相場を調べて、それを取得費として申告しても、実務上は問題にならないでしょう。

預金通帳に購入資金の引出しのメモがあれば購入時期がバッチリわかります。

購入時期も不明な場合もあるでしょう。

そんな場合は最後の手段です。

おおよそこの期間内で購入したと思われるところの金相場を調べ、最も低い相場を取得費として使って申告しましょう。

高いところの相場を使えば、税務署から指摘されるでしょうが、低い相場を使えば、実際にはそれよりも高い単価で購入している可能性が高いでしょうから、税務署も認めるでしょう。

 

まとめ

今回は、金を売却の申告に必要な購入明細の保存や、相続があった場合の取得費の考え方、購入明細が見つからない場合の対処法について説明しました。

これらを確認していただき、確定申告でミスがないようにしましょう。

【こちらの記事も確認しましょう。】
・金投資・売却|同じではない税金(事業所得・雑所得・譲渡所得)

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