受取利息の税金|貸付金利息・利子と預金利息では課税関係が異なる!

預金通帳



友人へお金を貸したことに対して利息をもらった場合、その利息には税金がかかるのでしょうか。

また、自分名義の預貯金に利息・利子がついた場合のその受取利息・受取利子についての税金はどうなっているのでしょうか。

今回は、個人の受取利息・利子の対する税金について説明していきましょう。



受取利息の税金|貸付金と預金とで所得区分が異なる



同じ受取利息・受取利子でも、貸付金の受取利息・受取利子なのか、預貯金の受取利息・受取利子かによって、所得税の所得分類が異なり、申告手続きも違っています。

さらに、同じ預貯金の受取利息・受取利子でも、国内の金融機関に預金した場合のものと、海外の金融機関に預金した受取利子・利子とで、課税方法が異なります。


少し複雑ですので、様々な受取利息・利子について、次から個別に説明していきましょう。




受取利息の税金|貸付金利息・利子


まずは、貸付金利息・利子について説明しましょう。


貸付金利息・貸付金利子は原則「雑所得」


友人などにお金を貸し、その利息・利子を受け取った場合には、その受取利息・受取利子は所得税・住民税の課税対象になります。

個人と個人との間で金銭の賃貸借(借り貸し)を行った場合において、利息をつけるのか、つけないかは原則として自由です。

また、利息をつける場合の利率についても、原則として自由となっています。

貸付金利息・貸付金利子については、所得税での所得区分は通常「雑所得」に該当します。

(もし、個人で貸金業をしていれば、「事業所得」となります。)


「雑所得」とは、「事業所得」「不動産所得」「給与所得」など、ほかの9種類の所得区分に属しない所得のことをいいます。


「雑所得」に分類されるものは、貸付金利息・貸付金利子以外にも、年金、原稿料、講演料などがあります。


雑所得金額の計算


貸付金利息・貸付金利子のように、公的年金以外のものである場合には、雑所得の金額は次のように計算します。

・雑所得金額=総収入金額-必要経費

この場合、必要経費として認められるのは、その貸付金の資金を外部の金融機関等から調達の借入金利子などに限られます。


貸付金利息・貸付金利子は原則確定申告が必要


このように、個人が受け取った貸付金利息・貸付金利子は、通常「雑所得」に該当し、所得税の確定申告が原則必要です。

翌年3月15日までに、所轄税務署長へ所得税確定申告書を提出してください。


確定申告が不要な「20万円ルール」


サラリーマンで年末調整をした人の場合、その年末調整を受けた給与以外に貸付金利息・貸付金利子の所得などがあっても、それらの所得金額合計が年間20万円以下であれば、確定申告はしなくていいという制度が所得税にはあります。

いわゆる「20万円ルール」です。


ただし、「20万円ルール」に該当しても、申告が不要なのは所得税だけですので、市町村への住民税の申告は必要です。


また、医療費控除などで確定申告をする場合には、この「20万円ルール」の適用はありませんので、所得税確定申告書で必ず申告をしてください。



同族会社への貸付金利息は「20万円ルール」の対象外です


同族会社の社長や役員、その親族等で、その同族会社から受け取った貸付金利息・利子については、たとえ「20万円ルール」に該当しても、その適用はありません。

たとえ、同族会社からの貸付金利息による所得が年間1万円とわずかな金額でも、所得税の確定申告書の提出が必要です。


貸付金利息・利子はいつ計上すればいいのか


貸付金利息・利子をいつの年の分として申告すればいいのでしょうか。

貸付金利息を毎年もらうこともあれば、返済時にまとめてもらうこともあるでしょう。

貸付金利息をまだもらっていなくても、経過した期間分の利息をその都度計上すべきなのか。それとも、実際に貸付金利息を受け取った日の属する年で計上すべきなのか、ということです。


貸付金利息をたとえまだ受け取っていなくても、貸付金利息が発生する期間ごとに計算して雑所得に計上するのが原則です。

しかし、利息の計算を個人でやるのはとても大変ですので、その貸付金の支払期日が1年以内の一定期間ごとに到来するものの金額については、継続してその支払期日の属する事業年度の収入金額に算入することも例外的に認められています。




受取利息の税金|預貯金利息


同じ受取利息・受取利子でも、預貯金に対するものは、貸付金利息とは異なる税金のかかり方になっています。


預貯金利息の所得区分は「利子所得」


個人の預貯金に対する受取利息・利子の所得税上の所得区分は「利子所得」になります。

利子所得とは、預貯金や公社債の利子並びに合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得をいいます。


利子所得金額の計算


利子所得の計算は、次のように計算します。

・利子所得金額=利子などの収入金額

ほかの所得だと、必要経費を引きますが、利子所得には必要経費はありません。

したがって、収入金額がそのまま利子所得金額になります。


預貯金の受取利息は、源泉分離課税


個人の利子所得金額については 20.315%の税金が利息・利子を受け取るときに差し引かれ、残りの79.685%分が手取り金額になります。

この税金「20.315%」の内訳は、

・所得税 15%
・復興特別所得税 0.315%
・住民税 5%

です。


強制的にこれらの税金が徴収されますし、預貯金の利子は申告分離課税ですので、あらためて確定申告をする必要はありません。
そもそも申告することができません。

預貯金の受取利息・受取利子から税金が控除された時点で、課税関係は終了しています。

このような税金の納税方法を「源泉分離課税」といいます。


海外預金の受取利息・利子は、総合課税で申告が必要


同じ預貯金の利子でも、海外の銀行に預金した利子は、利子所得として分類され、総合課税の扱いとなっています。

海外預金の受取利息・利子が、国内預金の受取利息・利子のように、源泉分離課税ではなく総合課税となっているのは、海外の金融機関からは源泉徴収することができないからです。

受取利息・受取利子は、円に両替するしないにかかわらず、支払われた時点で所得と認識されます。

その日の為替レートで円に換算し、他の所得と合算して確定申告することが必要です。




まとめ


友人などへの貸付金に対して受け取った利息・利子については、「雑所得」として原則確定申告が必要です。

国内の金融機関の預貯金に対してついた受取利息・利子についても、貸付金利息・利子と同じように「雑所得」に分類されますが、これは源泉分離課税となっていて、預金利息・利子から所得税などが強制的に控除され、確定申告は不要でした。

同じ預貯金に対する受取利息・受取利子でも、海外の金融機関の預金についた受取利息については、確定申告が必要でした。

上記を参考に、これらの区分を間違えることなく、申告が必要であれば、翌年3月15日までに税務署へ確定申告書を提出してください。



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