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スマホ決済サービス還元ポイントの税務|値引きか収入か?

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スマホ決済サービスが話題ですね。
これからキャッシュレス決済の流れは、どんどん加速していくと思われます。
スマホ決済各社は、ポイント還元キャンペーンを行っていますね。
では、その際のポイント還元の税金の扱いはどうなるのでしょうか。
そこで今回は、決済サービスのポイント還元の税金上の扱いについて説明しましょう。

さまざまな新決済サービス

さまざまな新決済サービスが誕生しています。
主なスマホ決済サービスです。

IT・通信系スマホ決済


スマホ決済名 提供会社 特徴 利用可能店舗等

PayPay

(ペイペイ)
PayPay(ヤフーとソフトバンク共同出資) 1番の知名度。銀行口座から残高をチャージするプリペイド式 公式サイト加盟店一覧公式サイト加盟店一覧

LINE Pay

(ラインペイ)
LINE LINEの友達同士での送金に利用可。割り勘機能。銀行口座によるチャージ・コンビニなど公式サイト加盟店一覧公式サイト加盟店一覧td>

楽天ペイ

楽天 クレジットカードによる後払い 公式サイト加盟店一覧公式サイト加盟店一覧

Origami Pay

(オリガミペイ)
Origami セキュリティ面◎。銀行口座によるチャージ・クレジットカード

メルペイ

d払い

NTTドコモ ドコモのケータイ料金とともに請求(後払い) 公式サイト加盟店一覧

au PAY

Apple Pay

(アップルペイ)
Apple Japan ICタイプ。クレジットカード決済。Apple WatchにSuicaを追加で交通機関への乗車・チャージ・定期券の更新も直接可。 公式サイト加盟店一覧公式サイト加盟店一覧

Google Pay

(グーグルペイ)
Google Japan ICタイプ。クレジットカード決済。各種電子マネー(Suica、nanaco、楽天Edy、WAON、QUICPay)に対応 公式サイト加盟店一覧

Alipay

(アリペイ)
アリババ 多くの中国人が利用。観光スポットを中心に広がり。クレジットカード決済 百貨店や空港から、個人経営の飲食店や人力車まで

銀行系スマホ決済

スマホ決済名 提供会社等 参加銀行 特徴 利用可能店舗等

郵貯Pay

ゆうちょ銀行 ゆうちょ口座からすぐに代金が引き落とし。事前のチャージ不要。2019年8月開始予定。 ゆうちょPayが使えるお店

銀行 Pay

GMOペイメントゲートウェイ 横浜銀行、福岡銀行、熊本銀行、親和銀行など 東急線各駅の券売機で銀行預貯金の引き出しができる、キャッシュアウト・サービス

Bank Pay

日本電子決済推進機構 メガバンク、地方銀行、信用金庫、JAバンクなど700以上 デビットカードのような「銀行口座から直接引き落とし」という機能2019年秋開始。

Jコインペイ

みずほ銀行 みずほ銀行、三井住友信託銀行、群馬銀行、東和銀行、富山銀行、池田泉州銀行など 全てのユーザー間での送金が即時、かつ、無料で行える「送る/送ってもらう」、QRコードを使った決済ができる「支払い」、また、銀行口座とアプリの間で「チャージ/口座に戻す」などの機能

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スマホ決済ポイント還元の税務

各スマホ決済サービスでは、キャンペーンをやっています。
たとえば、買い物額の20%をポイント還元するというものです。
このようなキャンペーンを使えば、実質安く購入できますね。

ポイント還元は収入で値引きではない

ポイント還元の税務について最も気を付けたいのは、還元は値引きではなく収入ということです。

国税庁の見解

国税庁の税務大学校が、付与されるボイントについて次のような見解を示しています。

ポイントの法律関係は、少なくともポイント付与の元になった取引とは別の何らかの給付を、対価を支払うことなく請求できる権利が付与されたものであると捉えることが適当であり、課税されるべき経済的利益にあたる。
「企業が提供するポイントプロ グラムの加入者(個人)に係る所得税の準粒関係について」より)

つまり、付与された還元ポイントは、値引きとしてではなく、収入として処理することになります。

パソコン購入とポイント還元例

たとえば、法人が12万円のパソコンを購入して20%の24,000円分ポイント還元を受け、96,000円で購入した場合を考えましょう。

この場合、差し引き96,000円でパソコンを購入したということではなく、12万円で購入し、別途24,000円の収入があったということになります。

つまり、購入とポイント還元は紐付きとして考えるのではなく、無関係な2つの取引として考えるということです。

したがって、このパソコンの取得価額は12万円で10万円以上になりますので、原則では減価償却資産に該当することになりますね。

ポイント還元の消費税の扱い

また、ボイント還元収入は、消費税法上は消費税がかからない不課税取引です。
値引き処理をしてしまうと、課税仕入の返還となって、消費税の納税額に影響が出てしまいます。

ポイント還元を受けた場合の仕訳(法人)

12万円のパソコンを購入して、24,000円のポイント還元を受けた時の仕訳は、下のとおりになります。

借方 貸方 金額 適用
器具備品(課税仕入) 預金等 120,000円 パソコン購入 〇〇電機
預金等 雑収入(対象外) 24,000円 ポイント還元 〇〇Pay


ポイント還元(個人事業主)

法人は、上記の仕訳になるのですが、個人事業主についてはちょっと複雑になります。

所得税には所得を10種類の所得区分に分けて考えるからです。

税務大学校が、次のような見解を示しています。

所得区分に関しては、多くの場合は法人からの贈与として一時所得となるが、業務に関連して取得したポイントについては 事業所得等に、役務提供の対価として獲得したポイントについては雑所得となる。
その結果、所得区分の異なるポイントが合算された後に使用された時、どの所得区分のポイントが使われたかを決定してそれに応じて申告をするというのは困難な場合も多いであろうと思われる。
それでも、一時所得については、50万円の特別控除額という非課税枠がありますので、ほとんどの納税者は申告する必要は生じないであろう。
そのため、事業所得等となる場合のポイントの記帳方法が定着すれば、実務上の困難の多くは解消すると思われる。


つまり、個人事業者の場合は、取引によって所得区分が変わることになります。
業務に関連して取得したポイントについては、事業所得不動産所得になりますし、副業で獲得したポイントについては雑所得になります。

ポイント還元が一時所得に該当する場合の確定申告

ポイント還元が一時所得に該当する場合には、一時所得に認められている50万円の特別控除の範囲内に収まれば確定申告は不要です。
ポイント還元が50万円を超えるとなると、かなり多額のの支払いに使わなければなりません。
通常は、そこまでいかないため、一時所得については、基本的に申告しなくてもよいでしょう。

ほかの一時所得に注意

ポイント還元で一時所得の非課税枠である50万円にいかなくても、生命保険の満期金受取金などほかの一時所得が発生していれば、それらも合わせた一時所得の合計が50万円を超えるかどうかで申告の要不要を判断することになります。
つまり、個々の金額は50万円を超えていないとしても、確定申告が必要となるケースがあるということです。


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まとめ

今回は、スマホ決済サービスにおけるポイント還元の税金上の扱いについて説明しました。
スマホ決済サービスを事業の支払いに使うと、値引きの処理ではなく、収入として処理することになります。
消費税区分にも気を付けてください。

また、一時所得の特別控除50万円の範囲内かどうかは、他の一時所得と合算して判断するので注意が必要です。


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※お断り

※記事の内容は、投稿日現在の税法等の規定によっております。税制改正等により最新情報でない場合もありますので、ご了承ください。

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