ビットコイン等仮想通貨取引は2017年7月より消費税法上非課税取引へ

新時代の概念として注目されている「仮想通貨」。
新しい投資対象としても注目されています。

この仮想通貨の消費税の扱いは、従来は課税取引に該当することとされましたが、2017年7月1日から非課税取引に変更になっています。

そこで今回は、ビットコイン等仮想通貨の消費税の扱いについて説明します。

スポンサードリンク
  

ビットコイン等は消費税法非課税取引へ|ビットコイン等仮想通貨とは?

仮想通貨とは

仮想通貨とは、インターネットを通じて不特定多数の間で物品やサービスの対価に使用できるものです。

しかし、硬貨や紙幣のように、手にとって目に見える姿形が存在しません。

「デジタル通貨」などと呼ばれたりもします。

オンラインゲーム内の通貨もそのゲーム内でのみ使える仮想通貨です。

円などで支払って、ゲーム内で使われている通貨を手に入れることによって、そのゲーム内のお店でアイテムを買うことができます。

特定のWebサイトでのみで使える仮想通貨も存在します。

楽天Edyやsuica、nanacoなどの「電子マネー」と似ていますが、電子マネーとは明確に違う性質を持っています。

それは、仮想通貨には、次の特性があることです。

・インターネット上に「取引所」が存在し、法定通貨と換金性がある。

・特定の国家や銀行に依存しない。

・暗号化と分散化技術で、通貨の改ざんなどの不正や消失を防ぎ、通貨としての安定性が保たれている。

このため、仮想通貨は、「暗号通貨」という呼ばれ方をすることもあります。

仮想通貨の誕生

仮想通貨として初めて誕生したのは、「ビットコイン」です。

2008年10月31日に「Satoshi Nakamoto」という人物が「Bitcoin:A Peer-to Peer Electronic Cash System(電子通貨ビットコインシステム)」という論文をWEB上で公開しました。

この論文は、多くのコンピューターマニアに支持され、論文を基に、ビットコインの開発、普及が進んでいきました。

そして、2009年1月に世界初の仮想通貨「ビットコイン」が配布されました。

仮想通貨とほかの通貨との違い

このように、ビットコイン等仮想通貨と、従来からの通貨との最大の違いは、通貨を管理する「中央銀行」が存在しないことです。

仮想通貨には、発行を司る組織や流通を管理する組織が存在せず、どこの国も仮想通貨の発行・流通には関与していません。

ビットコインとほかの仮想通貨との違い

ビットコインとほかの仮想通貨とは、その目的が異なります。

特定のオンラインゲームや特定のWebサイト内でのみ使える仮想通貨は、利用者を囲い込むことによって仮想通貨の運営会社が利益を上げることを目的としています。

一方、ビットコインは、通常の通貨と同じで、経済活動を円滑に進めることを目的としているのです。

投資対象としても人気の仮想通貨

ビットコインは、徐々に支持されるようになり、通貨としての価値を高め、誕生当初の10万倍以上の価値がついています。

ビットコインの次に有名なイーサリアムという仮想通貨でも、誕生当初の50倍以上の値上がりを達成しています。

このため、ビットコインなどの仮想通貨は、通貨としてだけでなく、投資目的としても利用されています。

スポンサードリンク

ビットコイン等は消費税法非課税取引へ|従来の消費税の扱い

消費税法の原則と非課税

消費税法では,事業者が国内で事業として対価を得て行う資産の譲渡や貸付け、役務の提供には、原則として消費税が課されます。

しかし、このうち消費税を課すことがなじまないような取引については、非課税取引とされています。

この非課税取引に該当するものとしては、次のようなものがあります。

・銀行券や硬貨といった支払手段(記念硬貨や古銭等収集品,販売用に該当するものを除く)
・商品券やプリペイドカードなどの物品切手等
・土地
・居住用家賃
・保険のきく医療費
・学校の授業料
など

貨幣は非課税取引

このうち、貨幣といった支払手段が非課税になっているのは、なぜでしょうか。

それは、支払手段に対して消費税を課税すると、結果として取得時と使用時に二重に課税されてしまうためです。

仮想通貨は「モノ」として扱われ課税取引

ビットコイン等の仮想通貨も、資金決済に使用されているなど、その使用実態として見れば支払手段に該当し、消費税の非課税取引に該当するようにも思えます。

しかし、政府は2014年に,仮想通貨の「ビットコイン」が非課税取引となる支払手段ではなく,あくまで「モノ」であると認定しています。

その理由は、通貨法上日本の通貨とは、「貨幣」及び「日本銀行券」を指し、強制通用力が法律上担保されていないビットコインは通貨法上の通貨に該当しないことによります。

つまり、ビットコイン等の仮想通貨は、支払手段ではなく、「モノ」とされたのです。

ビットコイン等は消費税法非課税取引へ|2017年7月より非課税取引へ

ビットコイン等仮想通貨は、2017年7月より非課税取引へ

投資目的として利用される仮想通貨

投資目的の取引に利用する仮想通貨については、収集品等のような例外的な取扱いが想定されていません。

したがって、投資目的の取引に利用する仮想通貨についても、消費税法上非課税とされています。

ビットコイン等仮想通貨の譲渡も、課税売上割合の計算から除外へ

課税売上割合とは、次により計算したもののことをいいます。

         課税期間中の国内における課税売上高の合計額
・課税売上割合= ——————————————————————–
         課税期間中の国内における非課税売上高と課税売上高の合計額(総売上高)

なお、次に関する売上高は、非課税売上高に含まれないものとされています。

・支払手段の譲渡

・特定の金銭債権の譲渡

・売現先取引による債券等の譲渡

仮想通貨の譲渡についても、2017年(平成29年)7月1日以後の譲渡の対価からこれらと同様に非課税売上高には含まれないものとされました。

なお、2017年6月30日以前に譲渡した仮想通貨の対価については課税売上となり、課税売上割合の分母及び分子いずれにも含まれます。

2017年6月30日時点の保有する仮想通貨の扱い

2017年7月1日から仮想通貨の消費税の扱いが、課税取引から非課税取引に変更になると、消費税の納付税額を減らそうと、仮想通貨が課税取引とされた最終日である2017年6月30日直前に駆け込みで仮想通貨を大量購入することも考えられます。

そこで、6月末時点の保有数量が6月中の平均保有数量を超える場合は,消費税の仕入税額控除について一定の制限がされる措置が設けられています。

具体的には、次のいずれにも該当する場合には、6月の平均数量に対する増加分の消費税額を、仕入税額控除の対象外とする経過措置が設けられています。

・6月30日時点の保有数量が、6月中の平均保有数量に比べ増加している

・6月30日において税抜100万円以上の仮想通貨を保有している

まとめ

今回は、ビットコイン等仮想通貨の消費税の扱いについて説明しました。

特に、年途中で消費税の扱いが変更になった2017年については、この記事を参考に正確な消費税申告をしていただければと思います。

【投稿者:税理士 米津晋次

スポンサードリンク

おすすめ記事

  • Pocket
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Menu

HOME

TOP