確定申告書「住民税に関する事項」欄の記載方法|ふるさと納税など

住民税に関する事項

所得税確定申告書の最後には、「住民税に関する事項」という欄があります。

この欄に何も記入しない方や、いいかげんに記入される方が多いようです。

しかし、この「住民税に関する事項」欄もとても重要です。

そこで今回は、確定申告書の「住民税に関する事項」欄の書き方について説明しましょう。

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目次

確定申告書「住民税に関する事項」欄の記載方法|16歳未満の扶養親族

16歳未満の扶養親族は、住民税では扶養控除の対象になる

所得税では、16歳未満の子は、扶養控除を受けることができません。

16歳未満の子には、児童手当(子供手当)が支給されているからです。

一方、住民税では、16歳未満の子も扶養控除の対象になります。

住民税における扶養控除の金額は、扶養親族1人あたり35万円です。

この「16歳未満の扶養親族」欄に記入することによって、所得税の税金は変わらなくても、住民税は軽減されるのです。

逆に、この欄への記入を忘れてしまうと、住民税で本来受けられる扶養控除が受けられず、住民税を余分に負担することになってしまいます。

「16歳未満の扶養親族」欄の書き方

16歳未満の扶養親族がいる場合に、その扶養親族の氏名・個人番号(マイナンバー)・続柄・生年月日を記載します。

16歳未満扶養親族欄

◆16歳未満とは

なお、16歳未満とは、平成28年分所得税確定申告では、平成13年1月2日以後に生まれた人のことをいいます。

つまり、その年分の1月1日現在で満16歳未満の人が対象になるのです。

1月1日生まれの扶養親族の方がいる場合は、注意してください。

◆個人番号

記入する16歳未満の扶養親族の個人番号12桁を記入します。

この16歳未満の扶養親族については、納税者に16歳未満扶養親族のマイナンバーをマイナンバーカード(個人番号)や通知カードなどで確認する義務があります。。

◆続柄

続柄は、「子」など、納税者から見た続柄を記入します。

◆別居の場合の住所

16歳未満の扶養親族が納税者と別居している場合に、その住所を記入します。

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確定申告書「住民税に関する事項」欄の記載方法|配当に関する住民税の特例

所得税では少額配当等は申告不要を選択できる

所得税においては、次の配当等は確定申告をしないで源泉徴収で済ませることができる「確定申告不要制度」があります。

(1)少額配当
(2)金融商品取引所に上場されている株式等の利子等・配当等(大口株主等が支払を受けるものを除く。)
(3)公募証券投資信託の収益の分配
(4)特定投資法人の投資口の配当等
(5)特定受益証券発行信託(公募のものに限ります。)の収益の分配
(6)特定目的信託(公募のものに限ります。)の社債的受益権の剰余金の配当
(7)特定公社債の利子

◆少額配当

上記の「少額配当」とは、1銘柄について1回に支払を受けるべき金額が、次により計算した金額以下であるものをいいます。

・10万円×配当計算期間の月数(最高12か月)÷12

住民税には、少額配当等の確定申告不要制度はない

所得税の少額配当等の確定申告不要制度は、住民税にはありません。

したがって、この「配当に関する住民税の特例」欄があるのです。

配当に関する住民税の特例欄

「配当に関する住民税の特例」欄の記入金額

少額配当等の申告不要制度を選択した場合には、次の計算式で計算した金額を「配当に関する住民税の特例」欄に記入します。

・(1)+(2)

(1)確定申告した配当所得(確定申告書A:第一表(3)の金額、確定申告書B:第一表の(5)の金額)

(2)確定申告不要制度を選択した少額配当等の金額

確定申告書「住民税に関する事項」欄の記載方法|非居住者の特例

その年中に非居住者である期間があった人は、その期間中に生じた国内源泉所得について住民税が課税されていません。

したがって、その国内源泉所得のうち所得税等で源泉分離課税の対象となった金額を記入します。

非居住者の特例欄

確定申告書「住民税に関する事項」欄の記載方法|配当割額控除額・株式等譲渡所得割額控除額

特定配当等の額について、源泉徴収で済ませずに所得税で確定申告をした場合に、道府県民税配当割額を記入します。

その年中に株式等の売却益や配当金から差し引かれた道府県民税株式等譲渡所得割額・道府県民税配当割額は、特定口座を開設している証券会社等から送付される「特定口座年間取引報告書」に記載されています。

配当割額控除額・株式等譲渡所得割額控除額

「配当割額控除額」欄の記入金額

上の「特定口座年間取引報告書」の「配当割額(住民税)」の「納付税額」欄の金額を、「配当割額控除額」欄に転記します。

「配当割額控除額」欄の記入金額

上の「特定口座年間取引報告書」の「株式等譲渡所得割額(住民税)」欄の金額を、「株式等譲渡所得割額控除額」欄に転記します。

確定申告書「住民税に関する事項」欄の記載方法|寄附金税額控除

次の寄附金について、それぞれの合計寄附金額を記入します。

(1)ふるさと納税
(2)共同募金会(赤い羽根募金)
(3)日本赤十字社支部に対する寄附金
(4)住所地の都道府県が条例で指定した寄附金
(5)住所地の市区町村が条例で指定した寄附金

寄附金税額控除欄

ふるさと納税をした場合の記入

ふるさと納税をした場合には、その合計額を「都道府県、市町村分」欄に記入します。

「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の適用を受けるため、「特例申請書」を寄附先の市町村に提出した寄附金があるときは、その寄附金も合わせた合計寄附金額を記入してください。

また、災害の被災者や被災地方団体の支援を目的とする募金団体(日本赤十字社や中央共同募金会など)に対する寄附金で、最終的に被災市地方団体や義援金配分委員会等に拠出されるものは、地方団体に対する寄附金として扱われますので、「都道府県、市町村分」欄に記入します。

共同募金会、日本赤十字社支部に対する寄附をした場合の記入

共同募金会(赤い羽根募金)や日本赤十字社支部に対する寄附をした場合には、その合計額を「住所地の共同募金会、日赤支部分」欄に記入します。

都道府県条例で指定されている法人等へ寄附した場合の記入

都道府県が寄附金税額控除の対象となる寄附金として指定している寄附金の寄附先については、各都道府県のホームページで掲載されている「条例で指定している寄附金の寄附先一覧」を確認してください。

たとえば、愛知県が寄附金税額控除の対象として条例で指定している寄附金の寄附先一覧は、次より確認できます。

 →愛知県が条例により指定した寄附金

市区町村条例で指定されている法人等へ寄附した場合の記入

市区町村が寄附金税額控除の対象となる寄附金として指定している寄附金の寄附先については、各市区町村のホームページで掲載されている「条例で指定している寄附金の寄附先一覧」を確認してください。

たとえば、名古屋市が寄附金税額控除の対象として条例で指定している寄附金の寄附先一覧は、次より確認できます。

 →名古屋市が条例で指定している寄附金の寄附先一覧

具体例

◆事例

次の寄附金を支払いました。

(1)○○県(ふるさと納税):100,000円
(2)○○市(ふるさと納税):30,000円
(3)日本赤十字社支部(県内):20,000円
(4)日本赤十字社支部(県外):10,000円
(5)共同募金会(県内):10,000円
(6)国立大学法人○○大学(県・市ともに条例で指定):30,000円
(7)社会福祉法人○○(県が条例で指定):20,000円
(8)認定NPO法人○○(県・市ともに条例で指定):10,000円

◆各欄への記入額

上記の事例の場合は、各欄へは次の金額を記入します。

・「都道府県、市町村分」欄:(1)+(2)=130,000円

・「住所地の共同募金会、日赤支部分」欄:(3)+(5)=20,000円+10,000円=30,000円

・「条例指定分」の「都道府県」欄:(6)+(7)+(8)=30,000円+20,000円+10,000円=60,000円

・「条例指定分」の「市区町村」欄:(6)+(8)=30,000円+10,000円=40,000円

確定申告書「住民税に関する事項」欄の記載方法|住民税の徴収方法の選択

給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択

給与・公的年金等に係る所得以外の所得に対する住民税について、住民税の徴収方法を次のどちらかを選択することができます。

(1)給与から差引

給与所得に対する住民税とともに、勤務先の給料から天引きされて納税する方法

(2)自分で納付

給与・公的年金等の所得以外の所得に対する住民税については、自宅に納付書を送付してもらい、自分で納付する方法

選択する方法の左側に○を記入します。

住民税徴収方法の選択

副業している人は「自分で納付する」を選択

副業をしていて、勤務先に知られたくない場合には、必ず「自分で納付」にチェックをしましょう。

「自分で納付」にチェックしないと、副業の所得に対する住民税も、勤務先の給与から天引きされることになります。

ほかの人より住民税額が高くなると、会社から副業しているのではないか、とチェックされる場合もあります。

副業アルバイトは「自分で納付する」は有効にならない

副業がアルバイト(給与所得)の場合には、副業の給与所得ですので、この「自分で納付する」にチェックをしても無効です。

この「自分で納付する」が有効になるのは、給与・公的年金等の所得以外の所得だからです。

まとめ

今回は、確定申告書の「住民税に関する事項」欄の書き方について説明しました。

今回の記事を参考に、「住民税に関する事項」欄もしっかりと記入して提出しましょう。

特に、ふるさと納税をした方、確認してください。

【投稿者:税理士 米津晋次

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